
中村 雅和(Nakamura Masakazu)
いのしし社会保険労務士事務所所長。公務員として法律実務20年の実績を引っ提げ、社労士・ファイナンシャルプランナーとして独立開業。就業規則、企業のメンタルヘルス対策のスペシャリスト。(投稿日 : 2009/3/16(月) 10:19 中村 雅和.)
いのしし社労士と闘うあぱ子さん
ある春の朝のこと。あぱ子が出勤すると、ハチマキをした人たちが門の前で社員にチラシを配っていました。チラシには「春闘で賃上げを!」下の方に「アビキュー商事労働組合」と書いてあります。
そういえばこの会社には労働組合があったっけなぁ、とあぱ子。前の会社にはなかったけれど、ここには組合があって、入社説明会の後に組合加入の説明もありました。全員が加入しているということで、あぱ子も加入しました。組合に入っていても活動に協力するわけでもなし、逆に組合費が差し引かれるだけで、特にメリットも感じないなぁ、なんて。
総務課に着くと、組合との交渉が迫っているせいか、部長、課長はどことなく緊張の面持ち。小さい会社なのにいがみ合ってもねぇ、なんて思っていると、
「それはちょっと違うかな?」とカキさん。
何で私が考えることが分かるんだ、とびっくりしていると、
「組合があったらあったで、会社も助かることがあるんですよ」
「えっ、そうなんですか?」
「そりゃそうですよ。社員がひとりひとり別々に文句を言いに来られたら、社長も困るじゃないですか」
「そっか」
「社員の意見を一つにまとめて会社に持ってきてくれるんだから、私たちの仕事が一つ減ったようなものですよ」
「そんなもんですかぁ」とあぱ子が笑うと、つつつと近寄ってきたいのしし社労士。
「組合がないとできないことがあるんですよ」
「えっ?」
「労働基準法では「給料は現金で」となっていますが、組合と合意すれば物で支払うことができるようになるんです」
「そうなんですか?」
たとえば通勤手当を定期券で、と会社が思っても、組合がなかったら法律上はできないんです。
「だから労働組合って法律的にも会社の役に立ってるんです」
「社長も組合とは仲良くやってるし、持ちつ持たれつだって割り切ってるみたいですよ。」とカキさん。
物事は表だけ見ても分からないなぁ、みんな大人だなぁと、ためいきをつくあぱ子なのでした。


現在サイト停止中につきコメントフォームを表示しておりません。詳細は、サイト上部「サイト更新の停止について」をご覧下さい。
|
|